
何年か前、
ツーリングがてら、陶器を見に信楽へ。
山道を快調に走ってると、 しめった、雨のにおいがしてきた。
雲行きがあやしい。こういうときに限って、カッパ忘れてきた。
道ぞいの陶器屋さんにはいったと同時に、凄い夕立がふりはじめた。
いそいでも仕方ない。店の陶器をながめてると、店のおばさんが、
ゆっくり雨やどりしていき、と、抹茶を点ててくれた。
作法はまったくわからないが、うれしくいただく。
雨は、止む気配はない。
せっかくなので、お茶のお礼に、おばさんの肩をもむことにした。
かなりの年輩だが、力仕事が多いのだろう。かなり肩が凝っている。
10分ぐらいのつもりが、ついつい気合いが入って、一時間ぐらい揉んでしまった。
もう、雨はやんでいた。
帰りがけ、おばさんが、
ようさん揉んでくれて楽になった。と言って、陶器を包んでくれた。
その頃、まだ雇われてた僕は、自分の施術に対して、直接何かをもらうのは、はじめての体験だった。
帰り道、うれしさと充実感で、いっぱいいっぱいになりながら、急いでかえった。

